第17回東日本シッティングバレーボール選手権大会レポート

 東日本シッティングバレーボール選手権大会が5月28日から2日間の日程で、福島県須賀川市須賀川アリーナにて行われた。総勢14チーム119名の選手が参加し、各チーム白熱した試合を演じた。中でも女子日本代表選手は2日後のポーランド遠征にむけての最後の大会ということもあり、遠征前の最後の調整を行った。

前回王者の千葉パイレーツ。強力アタッカー2人を擁し、連覇達成

 今年も男子の部では優勝候補との呼び声高い千葉パイレーツ。東京パラリンピック出場を目指す、アタッカー加藤昌彦、山本新を中心とした攻撃的なチーム戦術で、初戦の第二塩化リゾチーム(宮城)戦では連続セットを奪うなど、いきなり前回王者の実力を見せつけた。特にこの試合で得点を重ねた山本は「うちは経験豊富な人間が多いチーム。チームの特徴としてもシッティングバレーを長くやっている選手が多いチームなので、これからは競技を広めていくという意味でも頑張っていきたい」と口にした。

山本選手のスパイク

女子の部では東京プラネッツ女組が粘りの勝利

 一方、女子の部では海外遠征組4人を擁する東京プラネッツ女組が壮絶な試合を制した。対戦相手の埼玉レッドビーズヴィーナスは、2016インターコンチネンタル日本代表の藤井順子を筆頭に全員で戦う積極バレーがスタイルのチーム。東京プラネッツ女組は、序盤から菊池智子の強烈なスパイクを軸に攻撃を仕掛けるも、なかなか得点に結びつかない。それでも、齋藤洋子が「代表戦よりも、まずはこの大会で勝つことが目標だから」と語っていたように、チーム一丸で最後までボールをつないだ東京プラネッツ女組が辛くも逃げ切った。試合後、選手たちが口々に話したのは“声をかけ合う”の大切さ。菊池は「みんなで声をかけ合うことは心がけていた」と振り返り、長田まみ子も「(代表戦でも)声でボールをつなげたい」と目前のポーランド遠征での目標を掲げていた。

東京プラネッツ女組

バスケからバレーへ。競技転向で代表入りを狙う

 また、この大会には東京パラリンピック日本代表を目指す選手も見学に訪れていた。その選手の名前は中野琢也。彼は中学3年間バレーボール部に所属し、左足を切断後はシッティングバレーのチームが地元になかったため、車椅子バスケットボールに打ち込んできた。しかし最近になりバレーボールへの情熱が再燃し、東京のチームに参加することを決めたのだという。まだ、所属チームは未定ながら、前回の代表合宿にも参加した。合宿について、中野は「まだまだ動きについて行けず、大変なことも多かった」と苦笑いを浮かべたが、シッティングバレーについては「やっていて楽しい。団体競技にはチームメイトと喜び合ったり、悔しさを分かち合ったりすることができるという魅力がある。今はとにかくこの競技の動きになれてシッティングバレーを楽しみたい」と笑顔で今後の抱負を語ってみせた。

中野琢也選手

男女ともにリオは逃したが、代表選手たちの真剣な表情、闘志あふれるプレーを見て、東京での返り咲きが早くも感じられた。今年の日本選手権では、より一層レベルアップした選手たちのプレーに期待したい。

(法政大学スポーツ法政新聞会 広報インターン 原口大輝)

counter log